コロネのある生活
2001年7月7日 7月。25才の夏が来た。四捨五入すると30男の、すね毛も剃らずに半パンの季節がやってきた。のだが、よくよく観察するに最近の若造は結構すね毛を生やしていているので、むしろあたしの方がすね毛でも剃ってみようかとも考えている。すね毛の分だけ涼しくなるかも知れない。
しかし、すね毛の保温効果まで心配するようになったら末期的だろう。それもこれも偏に最近続きに続いた猛暑のおかげなのだが、どうにもこの暑さではあたしのやる気も続かない。それどころかいつにも増して減っている。テーブルの上にあらせられるチョココロネさんなんかは中身がダラリとはみ出す始末。微妙にホラーなカンジを漂わせている。
そろそろカビでも生えるのではないかと心配しているが、値札の上に半額シールがデカデカと張られたビニールはまだ破られておらず、買ってきたときの姿のままだ。もっとも別に袋から出さなくてもカビは生える。スーパーの見切り品なのだし、賞味期限とかも推して知るべしってモノだ。
早く食べなければいけない。チョココロネさんもそう願っているだろう。カビだらけの無惨な姿をさらすのは食物として本意ではないはずなのだ。しかし、そうもいかない理由があった。正確にはそうもいかなくされたのだ。フクスケに。
先日のことなのだが、それは喜び勇んでチョココロネとフクスケを連れて帰宅した時から始まった。何しろ、普段からあまり菓子パンを買う癖のないあたしには、偶然立ち寄ったスーパーの、しかも見切り品コーナーにそれがあれば、なんかたまにはいいかなー?とかも思ってしまう。たまたまチョココロネが一つしかなかったのが問題なだけで。一緒にいたフクスケの分がなかったのが問題なだけで。とにかく帰り道終始黙りっぱなしのフクスケは家に着くと早々に
「ただ食うんじゃつまんないからよー、なんかルールとか決めようぜ」
なんてことを言いだした。それはどうかと思うのだ。あたしがあたしの金で買って、あたしの手で持ち帰った、あたしのチョココロネに、なんでルールとかが必要なのか。しかし、フクスケは得意満面だ。世界の真理をくつがえすくらいのことを言ったかのような面もちで、鼻息も荒い。そして、ヤツは言うだけ言うと、冷え冷えの麦茶を3杯飲んで帰っていった。
正直なところ、あたしにフクスケルールを守る義理はない。義務もない。権利はあるがすすんで拒否したい。何もなかったことにして食べてしまえば、チョココロネもあたしも幸せだったに違いない。しかし、チョココロネは家に来てからこっち、テーブルの上で暑さに耐えている。なんだか中身の方は限界みたいだが、あたし達を縛るフクスケルールのおかげで最後の一歩を踏み出せないままでいるのだ。
「チョココロネの前が判るまで喰うべからず」
そんなフクスケルール。チョココロネに前も後ろもあるか!とは思うが、あの捻れた形を見るだに前や後ろはありそうなのだ。尖っている方が前か?縁起を担いで末広がりか?それとも思いもしないところなのだろうか?いくら考えたところで、そんなこと誰が知っているというのだ。答え合わせはどうするのか?結局本日で3日目。
未だチョココロネはそこにあるのだ。
しかし、すね毛の保温効果まで心配するようになったら末期的だろう。それもこれも偏に最近続きに続いた猛暑のおかげなのだが、どうにもこの暑さではあたしのやる気も続かない。それどころかいつにも増して減っている。テーブルの上にあらせられるチョココロネさんなんかは中身がダラリとはみ出す始末。微妙にホラーなカンジを漂わせている。
そろそろカビでも生えるのではないかと心配しているが、値札の上に半額シールがデカデカと張られたビニールはまだ破られておらず、買ってきたときの姿のままだ。もっとも別に袋から出さなくてもカビは生える。スーパーの見切り品なのだし、賞味期限とかも推して知るべしってモノだ。
早く食べなければいけない。チョココロネさんもそう願っているだろう。カビだらけの無惨な姿をさらすのは食物として本意ではないはずなのだ。しかし、そうもいかない理由があった。正確にはそうもいかなくされたのだ。フクスケに。
先日のことなのだが、それは喜び勇んでチョココロネとフクスケを連れて帰宅した時から始まった。何しろ、普段からあまり菓子パンを買う癖のないあたしには、偶然立ち寄ったスーパーの、しかも見切り品コーナーにそれがあれば、なんかたまにはいいかなー?とかも思ってしまう。たまたまチョココロネが一つしかなかったのが問題なだけで。一緒にいたフクスケの分がなかったのが問題なだけで。とにかく帰り道終始黙りっぱなしのフクスケは家に着くと早々に
「ただ食うんじゃつまんないからよー、なんかルールとか決めようぜ」
なんてことを言いだした。それはどうかと思うのだ。あたしがあたしの金で買って、あたしの手で持ち帰った、あたしのチョココロネに、なんでルールとかが必要なのか。しかし、フクスケは得意満面だ。世界の真理をくつがえすくらいのことを言ったかのような面もちで、鼻息も荒い。そして、ヤツは言うだけ言うと、冷え冷えの麦茶を3杯飲んで帰っていった。
正直なところ、あたしにフクスケルールを守る義理はない。義務もない。権利はあるがすすんで拒否したい。何もなかったことにして食べてしまえば、チョココロネもあたしも幸せだったに違いない。しかし、チョココロネは家に来てからこっち、テーブルの上で暑さに耐えている。なんだか中身の方は限界みたいだが、あたし達を縛るフクスケルールのおかげで最後の一歩を踏み出せないままでいるのだ。
「チョココロネの前が判るまで喰うべからず」
そんなフクスケルール。チョココロネに前も後ろもあるか!とは思うが、あの捻れた形を見るだに前や後ろはありそうなのだ。尖っている方が前か?縁起を担いで末広がりか?それとも思いもしないところなのだろうか?いくら考えたところで、そんなこと誰が知っているというのだ。答え合わせはどうするのか?結局本日で3日目。
未だチョココロネはそこにあるのだ。
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